「鳩の撃退法」佐藤正午(佐藤正午) [本]
あわわわわ〜、10日以上ぶりでございます。
また先週の月曜日から風邪っぴきで、とほほ〜。でも今回は年末年始の轍は踏むまいと速攻でかかりつけの内科で薬をもらい、さらには鍼を喉のツボに打ちまくってもらい、3日ほどで治しました。ホッと安心。
しかし昨日朝から首をグキッとやってしまい、今日もまた鍼治療に駆け込んだのでした。まぁ首はそれほど大したことなかったですけど。
ということで、なんとか日々を過ごしております。
- 作者: 佐藤 正午
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/11/13
- メディア: 単行本
- 作者: 佐藤 正午
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/11/13
- メディア: 単行本
本屋さんで書店員さんの愛情籠ったPOPを見て興味をもち図書館で借りました。2ヶ月待ちくらいだたかなー。直木賞作家の津田はいろいろとトラブルを起こし、東京にいられなくなり、筆を追って地方を点々としている。しかもヒモ道まっしぐら。どことは書いてないけどおそらくは長崎県の佐世保市(今も氏は佐世保在住)を連想させられる地方都市に流れ着き、今はデリヘルの運転手をしている。しかも転がり込んだ女性の車を勝手に使って。そうとうクズなかんじの津田が間接的、直接的に関わった、一家3人失踪事件と偽札事件。結果的に裏社会のボスに目を付けられ地方都市にいられなくなった津田は紹介された中野のバー(スナック?)のバーテンとなり、偶然客としてやってきた編集者と親しくなって書きかけの小説を彼女に渡す。津田の日常というか、偽札を手に入れ、それとは知らずに使ってしまってから東京に逃げ出す過程と、津田が書いた小説が混在しているので、読んでいてときどき時系列が混乱してしまうこともあるけれど、極めて小説らしい小説。読み応えがあります。「鳩の撃退法」っていったいどういう話なんだろうか、とあらすじも確認せずに読み始めたので、いやーそういうことか!!と伏線が全て回収された結末を読んで、その見事さに膝を打ってしまいました。果たして津田は小説家として復活できるのかどうか、復活できたとしてトラブル起こさずに作家生活を送れるのかどうか。いまどきこんなアウトローが存在するのかちょっと疑問に感じたりもするけど、いやいやいるんだろうな、こういうダメ男。読んでいるとドーナツ食べたくなります。上巻の表紙右端にドーナツのイラストがありますが、ドーナツショップが津田の主な立ち寄り先のひとつなのです。
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