「Presents」角田光代(双葉社) [本]
ワタシの好きな角田さんの新作。
12のプレゼントにまつわるストーリーが語られます。
親からもらった名前、放課後の初キス、友達からのウェディングベール、そして死ぬ間際に思い出す生きて来たことにまつわる思い出。
各作品に登場する主人公はそれぞれまったく別の人生を歩いてきて、それぞれの人生のタイミングで贈られたプレゼントを手にしたときの気持ち、それもそれぞれ。
人に何かをプレゼントする、というのは大切なことなのだなぁと感じます。ささやかなものでも、カタチがないものでも。
極端なハナシをすると、ワタシを妊娠した直後にうちのハハは卵巣の病気がみつかり、最初の病院では「子供はあきらめてまず治療しなさい」と言われたそうです。
でも、若いうちの両親はなんとかワタシをこの世に生み出してくれた。これって、ほんとに感謝すべきことなんだよなぁと実感しました。
(安定期に入ってからハハは手術をして、ワタシもなんとかことなきを得たわけです)
さらにさかのぼると、祖父母は旧満州から引き上げてくるとき、生後半年のうちの父をリュックサックに隠してなんとか日本に連れて帰ってきたそうです。泣き出したら殺せ、と一緒に逃げていた仲間から言い渡されながら。
「今生きている」ということは大変なことなんだ、そんなことを改めて考えさせられる作品でございました。1年の締めくくりになんだかふさわしいチョイスだったなぁと自己満足。
あ、でもここにでてくるオハナシはもっと日常のささやかな出来事たち(本人にとっては一大事でも)ですので、気軽に手に取ってみてくださいね。
ブックカバーが初版限定の可愛いカバーです。
あけまして おめでとうございます!!
年末に入居説明会は大変ですね・・・ 今頃ローンの勉強中かな??
でも、本の紹介できるっていうのは、少し落ち着いてるようで良かったです。
今年もよろしくお願いします。
by (2006-01-01 22:16)
>tamirin さま
あけましておめでとうございます。
結局、寝正月でローンの研究はできず。。。
3連休かな、と思ってます。
by カオリ (2006-01-03 23:27)