「二代目 聞き書き中村吉右衛門」小玉祥子(毎日新聞社) [本]
歌舞伎を長年観ていて思うこと。「そういえば、吉右衛門丈の悪口言ったり、嫌いだっていう人に会ったことないなぁ」と。ましてや、長年の鬼平キャリアからか、うちのチチのように歌舞伎を観た事ないときから吉右衛門ファンだったりする人もいるのですよね。あの人柄がにじみ出るような佇まいのわけがわかります。
- 作者: 小玉 祥子
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
- 発売日: 2009/09/11
- メディア: 単行本
毎日新聞の記者である著者が1年にわたり、吉右衛門丈や周囲のひとびとにインタビューをし、新聞紙上で連載したものに加筆したものになっています。
二代目中村吉右衛門は初代吉右衛門の孫にあたります。初代のひとり娘、正子が八代目松本幸四郎に惚れ込み、息子を2人産み、長男を高麗屋の跡取りに、次男を吉右衛門の跡取りにするから結婚させてくれと宣言したのは有名な話。そしてその宣言のとおり、長男は現松本幸四郎、二男は吉右衛門となったわけです。
しかし、祖父である初代の養子になったものの間もなく初代は夭折。後ろ盾をなくし、幸四郎にとっては養子に出した二男であり、決して跡継ぎではない。若い頃はずいぶん苦労もし、何度も役者をやめようかと思ったそうです。なんと、フランス人の恋人を追ってフランスへ渡ろうと決心したこともあったとか!
そして、今では吉右衛門丈といえば見事な口跡で有名ですが、若い頃は悪声で有名で、あの声は努力に努力を重ね手に入れたものだという話は初耳で驚きでした。
そんなふうに、苦労を重ねて今の名優の地位を築いた二代目。こういうバックグランドを知った上で舞台を拝見すると見方も違ってきて、また芝居の楽しみ方のバリエーションが増える気がします。次の吉右衛門丈の舞台が楽しみです。
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超ショックです。。。
まさか麻央ちゃんが!
今夜は眠れないかも。
by Luis (2009-11-20 22:30)
>Luisさま
彼女、人気があるんですね~、正直、想定外でした。逆の意味からショックかも・・・。
by カオリ (2009-11-24 20:55)