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「悪党」薬丸岳(角川書店) [本]

探偵という仕事って、実際のところどうなんでしょうね。たま〜に、読んだ小説の主人公の職業が探偵だと無性に気になります。

悪党

悪党

  • 作者: 薬丸 岳
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2009/07/31
  • メディア: 単行本






物語は平凡だけど幸せな家族を襲った悲劇から始まります。そして、時は流れ、悲劇を経験した主人公の佐伯。高校を卒業した後警察官になるが、不祥事を起こし懲戒免職に。その後、小倉という元警察官が経営する探偵事務所で探偵として働いている。

そんな佐伯がかかわる犯罪者と犯罪被害者および被害者家族たち。個々のエピソードが独立した連作小説なのかと思っていたら、実はひとつのゴールに向けて一つひとつの事件が繋がって行き・・・。

犯罪者はどうすれば罪を償ったことになるのか、そもそも懺悔し、償う気持を持つものなのか。そしてもし加害者から謝罪されたとして遺族は赦すことができるのか。佐伯は自身も被害者遺族としてその問題に直面しつつ、他の事件の遺族とも向き合う訳で、かなり緊迫しあた状態で進みます。

悪党は、ずっと悪党のままなのか。そんな悪党への憎しみがいつかなくなることはあるのか。根深く、そして理性ではなかなか解決できない問題だけに、ラストシーンは少し救われた気分になりました。


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コメント 2

Luis

昔、探偵の方と話をする機会がありました。
うさんくさい職業と思っていましたが、
意外にそうでもない人物でした。
観察力と情報網とプロのノウハウで
成り立っている職業という印象でした。
ふと、そんなことを思い出しました。
by Luis (2009-11-24 08:01) 

カオリ

>Luisさま
わ~、本物の探偵さんに会ったことあるんですね。
胡散臭い人だったら、世間に紛れ込めませんね、考えてみると。やっぱりインテリジェンスなんですね。
by カオリ (2009-11-24 20:46) 

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