「ルポ資源大陸アフリカ」白戸圭一(東洋経済新報社) [本]
サッカーワールドカップまであと1週間なんですってね。なんだか今回は盛り上がりに欠ける気が・・・。日本のマスコミはアナウンサー、スタッフ、記者、もちろんレポーターの芸能人まで女性の派遣はナシだそうです。もちろん治安を懸念してのこと。どこの国も同じような状況のようですね。
毎日新聞の特派員として南アフリカに2004年から2008年にかけて赴任していた著者が4年間のアフリカ中部以南の取材をもとに書き下ろした1冊。アフリカの問題はさまざまあると思われますが、そのなかでも暴力と貧困にテーマを絞って描き込まれています。副題は「暴力が結ぶ貧困と繁栄」
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想像を絶するような現実に驚きながらもページをめくる手が止まりませんでした。これまで何本かの映画や数ヶ月NGOのスタッフとしてケニアで過ごしたことのある友人からの話、南アフリカで暮らしている日本人女性のブログ、などからの断片的な知識からある程度はわかっていたと思っていましたが、それ以上の現実に呆然。
資源がたくさんあるからこそ、世界中の資本が集まり、それにより激しい貧富の差が生まれ、憎しみが生じ、暴力しかその憎しみを解消することができないと思う人々。
遠い国々での出来事として、日本ではほとんど大きなニュースにはならず、強く意識していないと問題が起きていることすらわからないアフリカの国々の問題。でも、問題の根本原因のひとつが先進国による資源開発であるのならば、日本人であるワタシ達にも無関係ではないのです。
そもそも、アフリカの国境は植民地時代に西欧諸国が勝手に決めたもので、アフリカの人々の暮らしとは無関係だったはず。たぶん、そもそもは国なんて概念はないまま暮らしていたのだろう人達が国境を越えて紛争を繰り返しているのも当たり前かと。
「シング・フォー・ダルフール」のダルフール紛争についても1章が割かれていました。かなり危険な状態のダウルフール地方に取材した一部始終は壮絶の一言。
同じ民族、同じ国の国民が武器を手に老若男女を問わず殺し合い、レイプし、略奪を行う。悲しい。でもこれも現実なのです。何ができるというわけではないけれど、こうして少しでも知ろうとすることがまずは必要なのかと。
NHKスペシャルでシリーズ放送中の「アフリカンドリーム」、今週日曜日が最終回です。まだ観てないけど、録画してます。まとめてみよう。
やはり、こういうアフリカものを読んだり観たりするたびに心が痛む少年兵の問題。幼い子供が誘拐されたり、他に生きていく術がないために銃をとる。やっぱり教育って、とっても重要なんだと思う次第。
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2010-06-04 21:19
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コメント(3)
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そうです、そうです!
教育こそが世界を救う最善にして最良の道だと
思います!
でもその前に、まず知る、という意味では
映画もいい手段だと思いますね。
by ken (2010-06-06 01:58)
ぜひ読んでみたいです。
現代の日本人には、まさに想像を絶する世界なんでしょうね・・。
by あきえもん (2010-06-07 20:47)
>kenさん
やっぱりそうですよね!!
nice!ありがとうございます。
>あきえもんさま
ぜひぜひ読書リストに加えてくださいませ。読んで損はないと思います。nice!ありがとうございます。
by カオリ (2010-06-08 17:25)