「月明かり」北原亞以子(新潮文庫) [本]
今日もいい天気。外は寒いけど、リビングの中はぽかぽかです。
毎年恒例の慶次郎縁側日記が10月に発売されたのですが、しばらく放置しておりました。ようやく読んだので簡単に感想を・・・。
今回の「月明かり」は慶次郎縁側日記シリーズでは初めての長編なんだとか。でもいつもの短篇集のようにそれぞれの章にタイトルがついていて、独立したような構成になっているのであんまり長編、という気もしません。
11年前に5歳の息子の前で刺殺された弥兵衛。その息子の弥吉が犯人を見たところから物語は始まります。
登場人物たちの関係は二重にも三重にもからまりあい、しがらみに縛られている・・・。諦めきれない恋心、親を思う子供のこころ。そして湧き上がるわが子への愛情。
こんなに事件関係者が近くに固まってるの?とも思うのだけど、思えば世界的大都市江戸とはいえ、移動手段は歩きのみ、隣近所に事情は筒抜け、という環境ではそりゃあ人間関係の環も身近なものになりますよね。
結末はなかなかびっくり。読み応えありました。
2011-12-17 14:09
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