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「名もなき毒」宮部みゆき(文春文庫) [本]

本屋さんで見かけて購入。読み始めて途中までこの前のお話があるってことを知らずに読んでいたのですが、まぁ、独立した作品として読んでも大丈夫。ちなみに、前作は「誰か Somebody」

名もなき毒 (文春文庫)

名もなき毒 (文春文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2011/12/06
  • メディア: 文庫

 

今多コンツェルン広報室で社内報を作っている杉村は、実は会長の娘と結婚している。その杉村が経歴詐称と突拍子名もない問題行動を起こして突然辞めたアルバイトとの交渉窓口になり振り増される。その一方で無差別連続殺人事件の被害者家族と知り合いになり、そちらの事件にも杉村は関わるようになり・・・、というストーリー。

 普通の人だと思っていたらとんでもない言動で周囲を振り回す、しかも本人はいたって大真面目、というか自分が被害者だと思っている・・・そんな理解不可能な人、誰でも生きていると程度の差はあれ一度は接したことあるんじゃなかろうか? そんな「毒」がじわじわとしみこんでくる、そんな読後感。作中起きる2つの事件はそれぞれは関係はないし、事件を起こす人のメンタリティは全く異なるのだけど、世の中に決して自分が認められない絶望感のようなものが彼らの根底にあるような気がして・・・。

前作の「誰か」も近いうちに読んでみようと思います。

 

誰か―Somebody (文春文庫)

誰か―Somebody (文春文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2007/12/06
  • メディア: 文庫

 


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