SSブログ

「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎(新潮社) [本]

伊坂幸太郎、たまに読むのですが、読んでいるときにすごく疲れる。構成が凝っている(時系列がいじってあることがすごく多い気がします)かなり玄人好みの作風の作家さんだと思いますが、今や押しも押されぬメジャーレーベルですよね。みんな、楽しんで読めているのか不思議。

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/11/29
  • メディア: ハードカバー

仙台で起きた首相暗殺事件。ケネディ暗殺を下敷きにしているらしき、この事件の犯人に仕立て上げられた青柳雅春。その青柳の3日間にわたる逃走が描かれます。この作品の舞台になっている仙台は、超監視社会。街中にセキュリティポッドなる情報機器が設置されていて、市民の行動を逐一監視しているのです。そして、警察は強硬。強引に、強引に青柳を追ってきます。

「なんなんだ?」と主人公も、そして青柳を知る人も不可思議に思うこの追走劇。追われる覚えもないのに、追われ、逃げざるを得ない焦りが伝わってきます。

結局最後まで、謎は謎のままで、青柳は逃げ続け、真犯人も捕まらず。なんだかすっきりしない。娯楽大作ならば、やっぱりなにがしかの答えが欲しかったなぁと思う訳です。だって、プロローグとして、20年後にこの事件を調べているらしき人物の独白が挟まれているのだから、これを最後まで読めば謎が解けるんだ!と思ったのですよ。なのに、首相暗殺については薮のなかのまんまです。う〜ん、これがワタシ的にはとっても残念。


にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村
nice!(2)  コメント(4)  トラックバック(1) 
共通テーマ:

nice! 2

コメント 4

twilightkuma

伊坂さんの作品は5冊読みましたが
「モダンタイムス」を最後に読むのを止めました。
人気作家さんでファンも多く何とか理解しようと思いましたが
どうしても馴染めなくて、私には合わないと分かったからです。
そんな作家さんがいてもいいんだと、今はかえってスッキリしています。
by twilightkuma (2009-12-01 22:25) 

kino

堺雅人主演で映画化されなかったら読まなかったかもしれません(笑)
メジャーなものには興味が沸かないアマノジャクな私です。
でも、正直、あまり好きではない作風と文章でした・・・。
なんだかクサすぎませんか?!
大風呂敷広げたわりに、そんな終わり方でエエの?!と思いましたが
まぁ 映画向きかもしれませんね。
by kino (2009-12-02 00:44) 

カオリ

>twilightkumaさま
そうですよね、やっぱり合うあわないがありますよね。作家さんとの相性って。いまいち・・・と思う小説を読んでいるのも時間のむだだと思うし。違和感感じていたのがワタシだけでなくてちょっと安心です(笑) nice!ありがとうございます。
by カオリ (2009-12-02 13:14) 

カオリ

>kinoさま
これも映画化されているんですね! 伊坂作品は映画化がとても多いですね。確かに、この作品は映画向きかもしれません。展開が早いし。
ラストはどうにも納得できないですよねぇ。落とし前つけてくれ〜と思いました。


by カオリ (2009-12-02 13:16) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。