「マドンナ・ヴェルデ」海堂尊（新潮社） [本]
ちょうど母親による娘の子供の代理出産がニュースになった後、出版されたので「もう読むまい」と思っていた海棠作品をまたもや読んでしまいました。
クールウィッチと呼ばれる産婦人科医理恵が主人公の「ジーンワルツ」の続編・・・だと思って呼んでいたのですが、実はSIDE B。続編ではなく、「ジーン・ワルツ」の登場人物のひとりが実は理恵の母で、理恵の子供を代理出産する、というストーリーを理恵の母、みどりの視点から描く作品なのでした。
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- 作者: 海堂 尊
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/03
- メディア: 単行本
なんだかね、後だしじゃんけんなんじゃないか、と思わせられる都合のよさ。テーマありきのやっつけ仕事？なんて読者に思わせるなんて・・・しっかりしてくださいよ、海棠センセ。
とにかく気になって仕方がなかったのが、主婦歴30年のみどりが作るみそ汁。何度も登場するんですよ、味噌汁を作るシーン。たぶん、みどりの母性を表しているんだとおもうんだけど・・・変なのよ、作り方。なんと、鰹節を削ってわざわざ作るのに、具を煮立て、味噌をたてた後、最後に削り節を入れて出来上がり。あり得ません、そんな味噌汁。編集者も気づけよ、と思ってしまいました。あとは、体外受精〜移植〜妊娠までがあまりにスムーズでかつテキトーなこと。55歳の女性が妊娠するんだから、ホルモン剤の副作用とか辛かったんじゃないかとか、１回で双子妊娠なんて奇跡じゃないの？とか。きょうび、ファッション誌にもこれくらいのこと書いてあるのになぁとがっかりです。
とにかく、いいとこなしの１冊。かなりのがっかり度でした。とほほ。
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これは、ひどかったよね。
料理部分は、完全にいらない・・・というか、むしろ邪魔だし。
期待していた部分、おばさんの精神的、肉体的な辛さや苦労とか、ほとんどないしね。
海堂さん、もうこれで、ワタシは手を出さない踏ん切りがつきました。
by chibee (2010-10-28 13:39)
なるほど、読まずにいて正解だったかもしれませんね。
by Sanchai (2010-11-30 11:41)
＞chibeeさま
chibeeさまのレビュー読んだら、ほんと同じ感想で笑っちゃいました。ワタシもこれでほんとに海堂さんとはさよならです。
＞Sanchaiさま
お久しぶりです。これはほんとに読まなくていい１冊だと思います！ nice!ありがとうございます。
by カオリ (2010-12-28 19:01)
気になって、「ジーン・ワルツ」のネタバレを呼んでいたので、ああ・・そうなのかと思いました。
ご指摘の部分は編集者の責任大！ですよね。
もう、全てが台無し(笑)。新潮社しっかりしろよ！！
海堂先生は、女心にはちょっと疎くていらっしゃるように思えます。
by Sho (2010-12-29 07:45)
＞Shoさま
ネタありきって感じで、なんだか感心しない作品でした。ほんと編集者、しっかりしてほしいです。文庫化するときには直ってるといいですけど・・・。nice!ありがとうございます。
by カオリ (2010-12-31 01:49)