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「計画と無計画のあいだ」三島邦弘(河出書房新社) [本]

クリスマス寒波、厳しいですね。東京もキーンと寒い日々が続いています。

さてさて久々に本のはなし。

計画と無計画のあいだ---「自由が丘のほがらかな出版社」の話

計画と無計画のあいだ---「自由が丘のほがらかな出版社」の話

  • 作者: 三島 邦弘
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2011/10/14
  • メディア: 単行本






ノンジャンルの本を出版し続けているユニークで小さな出版社「ミシマ社」、みなさまご存知ですか? わたしはいつだったか忘れちゃったけど、気がついたら「ミシマ社の本って結構ハズレがなくておもしろいよね」というひとつの指標にしてしまっていました。創立は2006年。本社は自由が丘という出版社という業種からはちょっと連想できない場所にあります。ちなみに今の本社は古民家だそうです・・・。

「起業だけは絶対にしない」と決めていた三島氏がある日「出版社をつくろう!」と思い立ち、バラバラになっていた自分という存在を取り戻し、「自由」な状態を獲得するに至った今日までを現在進行形で綴って行きます。

事業計画もない会社ゆえ、なんというか起業の参考などなどには全くなりませんが、最後にでてくる(タイトルにもなっている)、「計画と無計画のあいだ」という考え方は、仕事をしていく上で、いえ生きていく上で非常に参考になるのではないかなと感じました。詳しくは本書を読んでいただくとして、計画と無計画のあいだのスペース=自分が自由に活動できる範囲、をどんどん広げていくことが重要ということです。

ちなみにミシマ社は「原点回帰の出版社」を標榜していますが、今日のニュースで出版に関するひとつの時代の終わりとも思える記事を発見。ニューズウィーク誌が雑誌媒体での出版を終了したそうです。今後は電子版のみになるのだとか・・・。アメリカでは電子書籍が日本とは比べ物にならないくらい普及しているそうですから、こういう流れがでてくるのでしょうね。日本の出版業界は今後どうなるのでしょうか。ちと考えさせられます。

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コメント 2

Sho

カオリさんのこちらの記事で、初めて知りました。
実は私も「起業だけは絶対にしない」と決めているのですが、
>バラバラになっていた自分という存在を取り戻し、「自由」な状態を獲得するに至った今日まで

というのが、ものすごく興味深く、また今の自分ともモロに重なり、大変興味を惹かれました。
近々読むことになると思います。
ご紹介いただいたことを、感謝いたします。
by Sho (2012-12-25 22:16) 

カオリ

>Shoさま
ミシマ社はなかなかユニークな本を出しているので気になる出版社です。

私はこういう起業した人の自叙伝のようなものを読むのが結構好きなんです。どういうきっかけで「これをやろう!」って思ったのかに興味があって。
三島氏について言うと、ほんとになるほどな、って思うことが多かったです。
何かしらShoさんの心に響く部分があるといいのですが・・・。nice!ありがとうございます。
by カオリ (2012-12-26 23:05) 

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