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「アリスのままで」(試写会で) [映画]

遅々として進まないバリ旅行記・・・。とうとう去年の出発から1年が経過してしまいました(汗)
仕事が立て込んでいたことプラス今の悩みは右手人差し指付根の痛み。
この痛みのせいであまりPCのキーボードを叩きたくないのです。

月曜日に鍼治療にも行ってきましたが、先生的にも謎な痛みらしく、一応、肩こりからくる痛みではないかという見立てのもと(わたしもそう感じてます)治療してもらいました。そもそも発端は先週の大阪出張。「もしかしたら使うかも・・・」と心配になりAirではないMacを担いで行ったのがよくなかったのですね。仕事が終わった後、おなじみS嬢と合流して梅田をぶらぶらしたり、晩ごはん食べたり、に重い荷物を持ったままもよくなかった・・・。とほほ。

話は変わって、昨日、試写会のチケットが当選したので「アリスのままで」を観てきました。

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若年性アルツハイマーの女性アリスが記憶を失っていく日々をつづった全米ベストセラー小説「静かなるアリス」を映画化し、アリス役を演じたジュリアン・ムーアが第87回アカデミー賞で主演女優賞を受賞したドラマ。ニューヨーク、コロンビア大学で教鞭をとる50歳の言語学者アリスは、講義中に言葉が思い出せなくなったり、ジョギング中に自宅までの道がわからなくなるといった事態が続く。やがて若年性アルツハイマー症と診断され、家族の介護もむなしく、アリスの記憶や知識は日々薄れていく。そんなある日、アリスは記憶が薄れる前に自らパソコンに残したビデオメッセージを発見し、自分が自分でいられるために、画面の中の自分が語ることを実行しようとする。アリスの夫をアレック・ボールドウィン、2人の娘をケイト・ボスワース、クリステン・スチュワートが演じた。監督は、自身もALS(筋委縮性側索硬化症)という難病を抱えるリチャード・グラッツァー。(映画.comより)


公開前の作品なので、感想は「続きを読む」からどうぞ〜。



主演のジュリアン・ムーアがアカデミー賞の主演女優賞を受賞した作品。
若年性アルツハイマーという治療法のない病気にかかってしまった大学教授のアリス。
その絶望と、次第に病が進行していく過程での自分が自分ではなくなっていく人物をとてもリアルに演じていると感じました。

人間って、脳で生きているんだなぁ・・・というのが感想。
アリスがアリスのままでいるってことは、自分がアリスという人間であるということを脳が認識していないといけないわけで。これって、闘病生活は家族にとっては闘病だけど、本人にとってはもはや「自分が病気である」って認識できない、つまり病気ではないってこと? なんてことを思いながら見ていました。

徐々に病が進行していくときに感じる恐怖、絶望、それはいかほどが・・・。
昔、わたしの祖父がアルツハイマーになった当初(結局アルツハイマーが進行する前に脳卒中で亡くなってしまいましたが)、「自分がバカになっている」不安をよく口にしていたそうです。あとはわたしの弟の結婚が破談になったとき、「自分がアルツハイマーだからじゃないか」と自分を責めたり。当時80歳になろうとしていた祖父でさえ、そんな風に不安を感じていたのですから、50歳のアリスにはとてつもなく、耐えられない事実だったと思います。

しかも若年性アルツハイマーは遺伝性であることが多く、遺伝子検査を受けたアリスの子供たちのうち、長女は陽性、つまり娘もある程度の年齢になったら同じように発症してしまうかもしれないということを知ってしまったアリスの苦しみは見ていて胸が締め付けられました。

映画の中でアリスの主治医が語っていましたが、若年性アルツハイマーは教育レベルが高い人が発症しやすいのだとか。アリスは言語学の大学教授。「ことば」、というものをずっと研究していたのに、その「言葉」がわからなくなる。悲劇です。

「生きる」ってどういうことなのか、を深く考えさせられる映画でした。

ちなみに共同監督のリチャード・グラッツァーさんはALSで車いすで撮影現場に来ていたそうですが、残念ながらアカデミー賞授賞式の数日後に亡くなったそうです。
若年性アルツハイマーとALSは症状が真逆の難病ですが、そういう監督だからこそ、この「生きる」という命題に深く取り組めたのではないかなぁと思いました。

そして最後に。アリスの夫のジョンの行動を見て思ったこと・・・男ってほんと弱いっ。




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YAP

この映画は、VISAの月刊誌で紹介されている記事を読みました。
ひじょうに興味はありますが、自分の身近にふりかかったりしたらと想像すると、怖くなります。
by YAP (2015-06-18 08:20) 

カオリ

>YAPさま
夫の感想、開口一番「怖いね」でした。会場を出てからも結構「怖い」って声が聞こえてきてました。
何が怖いって、自分では何もわからなくなってしまうことですよね・・・。非常に考えさせられる映画ですので、機会があればご覧になってください!
nice!ありがとうございます。
by カオリ (2015-06-18 17:45) 

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