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「スペクター」(映画館で) [映画]

長崎の実家、やっぱりすごい雪だったようです。
なんと今朝は水道管が凍結!してしまったそうで。
どんな雪国だ〜〜〜。そんな話いまだかつて聞いた事ありません・・・。

話はガラリとかわって、この前の3連休に観てきた「スペクター」
ダニエル・クレイグのボンドになって4作目。過去3作から続くストーリーが完結しています。
スタイリッシュな映像に、派手なアクション。CGなしで実際にやってるというからいやはやなんとも。今時かえって贅沢ですね。

で、贅沢だったのが「007」シリーズ初の50代のボンドガール(もはやガールではない)モニカ・ベルッチ。
さすがの貫禄。籠の鳥である自分を十分わかったうえで、ボンドに身を任せる・・・どちらかというともうひとりのヤングな方のボンドガールではなく、モニカと逃避行して欲しかったような気もします。

さて、往年のファンの皆様には待ってました、な悪役(たぶん)の「スペクター」が復活しました。
ダニエル・ボンドが過去3作で対峙してきた敵の親玉がスペクターだったわけですが・・・。

え?マジ??
な、オチでございました。

映画自体は楽しめるんだけど、これまでの3作のような「おおーーーー」みたない深みがないというか。
世界のあらゆる悪をまとめている組織のボスの動機がジェームズへの私怨かよ、みたいな。

ダニエル・ボンドははこれで一区切りみたな報道もあるし、そういう終わり方でもありましたが、最後に「いやいやまだ続くかもよー」という予防線ははってあるし。
できればもう少しダニエルには続けていただいて、「スペクター」でわたしが受けた膝カックンの衝撃を上書きしてくれるような、「すごいよ、やっぱり!」みたいな前向きな衝撃を与えて欲しいものです。

と、とりとめのないレビューになってしまいましたが、娯楽作品として、細かいこと考えずに観るには楽しめる作品でした。





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「マダム・イン・ニューヨーク」(おうちで) [映画]

ここ数日、インドカレーばかり食べてます。
金曜日のランチ・・・北インド系レストランでカレーランチ
月曜日の家ランチ・・・夫がインドで買ってきたカレーペーストで作ったラムカレー
火曜日のランチ・・・近所のインドカレー屋でランチ
水曜日の晩ごはん・・・月曜日の残りのラムカレー ←今ココ

ということでインドづいているわたしは昨日、録画していたインド映画を観たのでした(笑)


マダム・イン・ニューヨーク [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
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去年、映画館で予告を観てから「観たいな〜」と思っていた作品。この前の「めぐり逢わせのお弁当」と同時期に公開されてましたね。



シャシは、二人の子供と夫のために尽くす、ごく普通の主婦。彼女の悩みは、家族の中で自分だけ英語ができないこと。
夫や子供たちにからかわれるたびに、傷ついていた。姪の結婚式の手伝いで一人NYへ旅立つも、英語ができず打ちひしがれてしまう。
そんな彼女の目に飛び込んできたのは「4週間で英語が話せる」という英会話学校の広告。
仲間とともに英語を学んでいくうちに、夫に頼るだけの主婦から、ひとりの人間としての自信を取り戻していく。
しかし学校に行っている間に幼い息子がケガを負い、彼女は母親としての自覚や責任感に欠けていた自分を責め、
卒業を目前に学校へ通うことを諦めてしまう。
それでも学校の仲間たちは彼女とともに卒業しようと協力をするのだが、卒業試験の日が、姪の結婚式と重なり・・・。(公式サイトより)

インドの大都市に住むサラリーマンの妻を主人公としたということも共通点ですね。「マダム・イン・ニューヨーク」のシャシの家の方がだいぶ裕福な上に夫からも大切にされているようですが・・・。
それでも、二人の共通点は夫からは「妻は家にいて、家庭を守っていてくれればそれでいい」という扱いを受けていること。そしてシャシも夫が時々ぽろりと漏らす、この蔑視に納得いかない思いを持っているのだけど、それをうまく表現できずにいるという切ない設定。。。

そんなシャシが日常から離れてニューヨークで語学学校に通い、仲間を作り、英会話を身につけることで、「自分の気持ち」を表現することの素晴らしさに気がつくのですが、そのシャシの表情がすごくステキ。
英会話スクールでお菓子のケータリングが仕事だとスピーチしたら、先生から「あなたはentrepureneurよ」と言われ、日頃夫から軽んじられている自分のスモールビジネスが素晴らしいものだと気がついた瞬間。認められると嬉しいよねっ。でもそれってほんとは一番身近な家族に認められたいのよね・・・。

シャシを演じるシュリデヴィさんはインドでは伝説の女優さんらしく、結婚出産で引退状態だったのが、20年ぶりくらいに映画に出演したそうです。シャシは子供が中学生(たぶん)と小学校低学年なので、40歳くらいの設定なのだと思うのですが、なんとシュリデヴィさんは撮影当時50歳!! びっくりぽん!!! 美しすぎる〜〜〜。

インド映画ですが、ダンスはラストだけ。でも途中でミュージカル風にご機嫌な音楽が流れたりとストーリー以外でも楽しめます。満足。







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「めぐり逢わせのお弁当」(おうちで) [映画]

連休4日目〜。今日は夫は午後から持ち帰り仕事をするといって図書館へ行ってしまいました。
わたしは編み物したり録画したテレビ観たり。そろそろ夕飯の買い物にも行かないとな・・・。

めぐり逢わせのお弁当 DVD

めぐり逢わせのお弁当 DVD

  • 出版社/メーカー: 東宝
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歌わない、踊らないインド映画です。

舞台はインドのムンバイ。ムンバイにはダッパーワーラーという職業があり、毎日毎日家庭からお弁当を集めて職場に届けるというシステムがあります。1日に20万個近いお弁当を集めて配達するというのだから驚きですよね。もうずいぶん前に、テレビで紹介されているのを見て驚きましたが、この映画はまさにそのお弁当が誤配されたら・・・というところから始まる、切ないラブストーリーです。

このお弁当配達、どういうシステムなのかはよくわかりませんがローテクで600万個に1個しか誤配が起きないんだとか・・・。作品中、主人公の主婦イラが配達人に「間違えたところにお弁当が届いている」と抗議したら配達人は「全体にそういうことはない、ハーバードの教授が調査に来て驚いていた」みたいなことを滔々と述べていたくらいですから。

さて、ムンバイ郊外に住むイラは小学校低学年の娘と夫との3人暮らし。夫は仕事の多忙を言い訳に家庭を顧みない。イラは腕によりをかけたお弁当で夫の心を取り戻そうとするのだが、そのお弁当が早期退職を控えた初老のサラリーマン、サージャンのもとに届いたことからふたりの交流が始まります。

お弁当箱に短いメモを入れることから始まったまさに文通!
文字だけで続く交流。

夫はどうも仕事と偽って浮気してるみたいだし、イラの両親は年老いて金銭的にも困窮して来ている。
孤独を募らせていくイラ。
一方サージャンはだいぶ前に妻と死別し、仕事と職場の往復のみ。職場では仕事はできるけど偏屈な人として通っている。ちなみにサージャンは家の近くの食堂にに頼んでお弁当を届けてもらっていた様子。お弁当を作ってくれる人がいないから。
サージャンはイラのお弁当を食べるうちに、部下の面倒をみるようになったりと少しずつ変化していく。
そしてイラとサージャンは手紙を通して心を通い合わせていくのですが・・・。

さて、ふたりはどうなるのか。ハッピーエンドか、そのままイラはもとの暮らしを続けるのか。
結末は提示されません。見る人に委ねるタイプのエンディング。

一度も顔を合わせたことのないふたりが、新しい暮らしを始めることができるのか。
もしこれがアメリカだったらアリなのかもしれないけど、これインドだからなぁ。。。というのがわたしの感想。
なかなか普通の専業主婦が夫を捨てて別の男の元へ走るのは難しいのじゃないかな。
サージャンとのやり取りを心にしまってこれまでの暮らしを生きていくというのが、イラの選択なのではないかとわたしは感じました。切ないし、やるせないけど。ほんとは自分自身の人生を生きて欲しいけど。

ままならないのが人生。
そんなことを感じました。



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「海街diary」(映画館で) [映画]

今日も我が家のリビングは朝の11時なのに、室温31度、湿度68%、熱中症「厳重警戒」レベルです。
まだ扇風機で頑張ってます(笑)

そんな暑さから逃れるために昨日は映画館へ行ってきました。レディースデー。ひとり映画館は4〜5年ぶり。
ちょっとキンチョーしましたが、夏休み中の子供たちでごった返すシネコンのロビーを抜け、小さなシアターで心静かに観ることができました。

さて、「海街diary」
吉田秋生の漫画を原作に、是枝さんが監督した作品。カンヌ映画祭では受賞ならず、でしたが、美しい鎌倉の風景と美人四姉妹に癒されました。

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あらすじ(映画.comより)
「そして父になる」「誰も知らない」などで国際的にも高い評価を受ける是枝裕和監督が、第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞やマンガ大賞2013を受賞した吉田秋生の人気コミックを実写映画化。湘南を舞台に、異母妹を迎えて4人となった姉妹の共同生活を通し、家族の絆を描く。鎌倉に暮らす長女・幸、次女・佳乃、三女・千佳の香田家3姉妹のもとに、15年前に家を出ていった父の訃報が届く。葬儀に出席するため山形へ赴いた3人は、そこで異母妹となる14歳の少女すずと対面。父が亡くなり身寄りのいなくなってしまったすずだが、葬儀の場でも毅然と立ち振る舞い、そんな彼女の姿を見た幸は、すずに鎌倉で一緒に暮らそうと提案する。その申し出を受けたすずは、香田家の四女として、鎌倉で新たな生活を始める。主人公の姉妹を演じるのは、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず。

タイトルがdiaryですから、海と山に囲まれた鎌倉の街で暮らす姉妹の日々が淡々と描かれていくだけの作品です。
とはいえ、生きている以上、恋もすれば仕事もするし学校にも行く訳で、何かしらの小さな出来事が起こります。当事者には大きな出来事でも、まわりからみれば小さな出来事。そんな感じ。
異母妹のすずは、まだ中学生なのに、早くに母とそして今度は父を亡くし、大人になることを強要されてきた少女。そして同じような少女時代を過ごした長女の幸。すずは姉達に守られることで遠慮がちに、でもしっかりと子供らしい日々を取り戻していくし、幸はそんなすずを庇護し、共に過ごすことで自分が過ごすことができなかった子供時代を疑似体験することで取り戻す。そんなお話しなのかな。

辛いときは泣けばいいし、近しい人たちに頼ればいい。そんな当たり前のことを全肯定してくれる作品です。

しかし、いくらリアルな日常の話だとはいえ、舞台となっている鎌倉の街は架空の美しい街のよう。
山と海に守られているのですね。
登場人物たちはみな、鎌倉に住んで鎌倉で働いている。
江ノ電には乗るけど、横須賀線には乗らない。
すずの仲のよい同級生達の家はみんな自営業。漁師だったり、酒屋だったり・・・。
実在の街を舞台にしているけど、ファンタジーだよなーと思ったのでした。
これは原作を読んだ時にも感じたことなのですが。
長女の幸は恋人から仕事で赴任するアメリカについてきてくれと言われますが、断ってしまうし。
透明で巨大なケースの中で生活しているみたいな。
(あれ、そんな映画、昔ありましたよね。巨大なセットの中で生活していた、という。あれなんだっけ・・・?)

ま、そんな違和感は置いておいて、全体的にはとっても好きな映画でした。
目の保養だわー。
余談ですが、長澤まさみがキョンキョンに見えて仕方なかった。
そして彼女達の母親役の大竹しのぶの、なんとなく流されて生きてしまう、我慢できないタイプの女の人のやるせない感じが素晴らしい。
彼女は彼女なりに娘たちを愛しているのだけど、母親というよりずっと娘なんだろなぁ。。。

江ノ電に乗りたくなりました。




海街diary 1 蝉時雨のやむ頃

海街diary 1 蝉時雨のやむ頃

  • 作者: 吉田 秋生
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2007/04/26
  • メディア: コミック

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「アリスのままで」(試写会で) [映画]

遅々として進まないバリ旅行記・・・。とうとう去年の出発から1年が経過してしまいました(汗)
仕事が立て込んでいたことプラス今の悩みは右手人差し指付根の痛み。
この痛みのせいであまりPCのキーボードを叩きたくないのです。

月曜日に鍼治療にも行ってきましたが、先生的にも謎な痛みらしく、一応、肩こりからくる痛みではないかという見立てのもと(わたしもそう感じてます)治療してもらいました。そもそも発端は先週の大阪出張。「もしかしたら使うかも・・・」と心配になりAirではないMacを担いで行ったのがよくなかったのですね。仕事が終わった後、おなじみS嬢と合流して梅田をぶらぶらしたり、晩ごはん食べたり、に重い荷物を持ったままもよくなかった・・・。とほほ。

話は変わって、昨日、試写会のチケットが当選したので「アリスのままで」を観てきました。

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若年性アルツハイマーの女性アリスが記憶を失っていく日々をつづった全米ベストセラー小説「静かなるアリス」を映画化し、アリス役を演じたジュリアン・ムーアが第87回アカデミー賞で主演女優賞を受賞したドラマ。ニューヨーク、コロンビア大学で教鞭をとる50歳の言語学者アリスは、講義中に言葉が思い出せなくなったり、ジョギング中に自宅までの道がわからなくなるといった事態が続く。やがて若年性アルツハイマー症と診断され、家族の介護もむなしく、アリスの記憶や知識は日々薄れていく。そんなある日、アリスは記憶が薄れる前に自らパソコンに残したビデオメッセージを発見し、自分が自分でいられるために、画面の中の自分が語ることを実行しようとする。アリスの夫をアレック・ボールドウィン、2人の娘をケイト・ボスワース、クリステン・スチュワートが演じた。監督は、自身もALS(筋委縮性側索硬化症)という難病を抱えるリチャード・グラッツァー。(映画.comより)


公開前の作品なので、感想は「続きを読む」からどうぞ〜。



続きを読む


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「バードマン あるいは(無知がもたらす予知せぬ奇跡)」(映画館で) [映画]

はっと気がつけばゴールデンウィーク始まりましたね。
今年は我が家は遠出の予定なし。今年は国内旅行するという人が多いらしく、しかも車移動が多いらしい・・・ということで、渋滞必至ですね。

さて、今年のアカデミー賞作品賞の「バードマン あるいは(無知がもたらす予知せぬ奇跡)」です。


アカデミー賞の授賞式を見ていたら、すごく観たくなり、上映始まってわりと早く行ってきました。
さすがアカデミー賞、土曜日の午後、ほぼ満席でした。

<あらすじ>
かつてヒーロー映画『バードマン』で一世を風靡(ふうび)した俳優リーガン・トムソン(マイケル・キートン)は、落ちぶれた今、自分が脚色を手掛けた舞台「愛について語るときに我々の語ること」に再起を懸けていた。しかし、降板した俳優の代役としてやって来たマイク・シャイナー(エドワード・ノートン)の才能がリーガンを追い込む。さらに娘サム(エマ・ストーン)との不仲に苦しみ、リーガンは舞台の役柄に自分自身を投影し始め……。
(シネマトゥデイより)

「バードマン」というヒーロー映画で一世を風靡したリーガン役をかつて「バットマン」役で一世を風靡したマイケル・キートンが演じるというなかなかな設定。
実はわたし、あらすじだけでなんとなく、ハートウォーミングなヒューマンドラマ、みたいな作品だと思っていたのです。・・・が、実際は相当エッジの効いた、ある意味不条理劇のような作品。劇中の音楽はほぼドラムのみで、ドラムの響きがなんとはなしに不穏な空気を漂わせています。そして物語もほぼ劇場の中で進行するので、古い楽屋、狭い廊下、ごちゃごちゃとした舞台裾、と息が詰まるような空間。それを長回しで撮影してあるので、ほんとにシーンが途切れず、それ故に緊張感がずっと続く展開が強調されているんだと思います。

結末も、観た人それぞれに解釈がわかれるのではないでしょうか。

バードマンの幻影に悩まされていたリーガンが、バードマンから解放され、本来の自分に戻ったというメタファーなのか。それとも幻覚を見るほど精神を蝕まれていたリーガンの最後の選択だったのか。
答えはないけど、いろんな解釈が可能ですね。

かなりツウ好みの作品でもあり、ブロードウェイを中心とした演劇界と映画界の関係とか、演劇評論家がどれくらい影響力を持っているのか、とかそういうアメリカのショービズの世界についての基礎知識がないと今ひとつ、リーガンの苦悩もわかりにくいかもしれません。かくいうわたしも観た後に、いろいろネットで調べて、「うーん、なるほどね」と思ったクチなのですが。

ある意味ドタバタ喜劇という見方もできるこの作品。奥が深い映画だと思いました。
あ、あとリガーンの娘サム(なんで女の子なのにサムなのかな?)役のエマ・ストーン。目が大きい! なんというか、ディズニーアニメそのものですよ。アナみたい。最後のシーンで、空を見上げる表情なんか顔全体が目みたいだったわー。



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「KANO 1931海の向こうの甲子園」(映画館で) [映画]

2週間前に映画館で観てきました。
3時間の長尺ですが、終わってみるとあっという間。
台湾で大ヒットしたというのも納得の感動作でした。



日本統治下の1931年、台湾代表として全国高校野球選手権に出場し、準優勝を果たした嘉義農林学校(通称:嘉農=かのう)野球部の実話を描いた台湾映画。「海角七号 君想う、国境の南」や「セデック・バレ」2部作など、日本統治時代の台湾を舞台にした作品で大ヒットを生み出してきたウェイ・ダーション監督が製作、「セデック・バレ」にも出演した俳優マー・ジーシアンが初監督を務めた。1929年、嘉義農林学校の弱小野球部に、日本人の監督・近藤兵太郎がやってくる。甲子園進出を目指すという近藤の下、厳しい練習に励む部員たちは、次第に勝利への強い思いを抱くようになる。そして31年、台湾予選大会で大躍進し、常勝校を打ち負かして台湾代表チームとして甲子園へ遠征した嘉農野球部は、決してあきらめないプレイスタイルで日本中の注目を集める。野球部監督・近藤役で永瀬正敏が主演し、大沢たかお、坂井真紀ら日本人キャストも多数出演している。(映画.comより)

弱小野球部だった嘉農野球部が近藤監督のもと、甲子園で準優勝するまでが描かれます。
グランドでふざけて歌い踊っていた部員たちが、突然登場した近藤監督に「甲子園に行くぞ!」と宣言され、でもその熱に飲み込まれるように野球にひたむきに取り組むようになります。
そして、台湾代表となり甲子園へ。

徹底的にリアリティにこだわったというこの作品。セリフの7〜8割は当時公用語だった日本語で(なので、台湾の映画なのに字幕はほんの少ししかありません)、野球部員役の若者たちも演技経験ではなく野球経験のある人を選抜したのだとか。投手の呉明捷を演じたのは台湾のナショナルチームにも選ばれた実力派だそうです。

なので、野球の試合のシーンは迫力満点。呉くんがビシバシと球を投げ込んでいく姿はホンモノです。

永瀬正敏演じる近藤監督もいかにも明治の男。指導は厳しく家族に対しては寡黙な父親。でも選手たちには民族など関係なく分け隔てのない愛情を持って指導にあたっていることが端々から感じられて・・・特に甲子園の宿舎でのシーンはじーーーん、でした。

特別出演している大沢たかお、彼が演じる八田技師は登場するたびに嘉農の生徒たちからアイドルのように追いかけられているので、「???」だったのですよ。後で調べたら八田氏は嘉義市のある嘉南地方にダムを造り、「嘉南大しゅう」という灌漑施設を作った人。その功績ももちろんですが、大変な人格者でもあったそうで、今でも台湾では八田氏は知らない人はいないそうです。
たかお、台湾でも「仁」のヒットで大人気だそうですからダブル効果ですね(笑)
ちなみに、クレジットでは本名の「大澤隆夫」になってました。そんなお名前だったのね。ちょっとレトロよね。。。

ぼちぼち都市圏では上映が終了しているようですが、地方ではこれから上映というところが多いようです。

なんか、純粋な高校生たちの姿を見ているだけで微笑ましくて、元気をもらえました。




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「ジャージー・ボーイズ」(映画館で) [映画]

先週、ラゾーナで天丼を食べた後にシネチッタへ移動。
この映画を観るのが目的だったのですが・・・いやいや、すごいねハロウィン。
いつもは閑散としているシネチッタ周辺が、仮装したヒト、ヒト、ヒトで埋め尽くされていてびっくり。
子供が多いんだけど、大人だけのグループも結構いましたよ。
後日友達から聞いた話によると、最近は日本のハロウィンを楽しみに来日する外国人も結構いるのだとか。アメリカではハロウィンは子供のための行事なので、大人が堂々とコスプレできるイベントとして楽しむんだって。

さて、本題。

クリント・イーストウッド最新作の「ジャージー・ボーイズ」
同名のミュージカルの映画化です。2005年からロングランを続けている舞台だそうで、ビートルズ登場前まで全米で一番人気のグループだったというフォ−・シーズンズをモデルにした作品。

フォー・シーズンズ、全然知らなかったのですが、曲は知ってました。「シェリー」や「君の瞳に恋してる」(これはボーカルのフランキー・ヴァリがソロでリリースした曲)なんかはよく耳にします。

ニュージャージーの片田舎に生まれたイタリア系移民の4人の少年たち。彼らは貧しい境遇から抜け出すために、音楽を武器にスターダムをのし上がって行きます。

「地元を出る方法は3つ
”軍隊に入る” でも殺される
”マフィアに入る” それも殺される
あるいは”有名になる”・・・俺たちはあとの2つだった」

実はこの作品、ミュージカルが原作ですが、作中で感情を歌で表現したり、突然踊ったりはしません。これはイーストウッドもインタビューで「この作品はミュージカル映画ではない」と話しているとおり。
でも舞台っぽいのが、場面場面で主要メンバーが自分のその時の心境をカメラに向かってキメ顔で語るところ。
これは舞台版の演出をそのまま持ってきているそうです。
しかし、音楽がテーマですので、歌はたくさん。
役者さんたちはほとんどが原作のミュージカルに出演していたそうで、本格的なハリウッド映画出演は初めて、だそう。しかも歌は事前録音じゃなくて、その場で歌っているそうですよ。いや〜凄いね。

1950年代、60年代のショービスの世界を不良少年たちが渡り歩こうとすると壁は高いし、誘惑も多い。彼らも例外なく揉めたり問題を起こしたりしながらもスターとなっていったのですが、そのなかで大人になりきれなかったメンバーもいたり。

ラスト近く、フランキーがあの名曲「君の瞳に恋してる」を初めてステージで歌うシーン、あの有名なサビを聞いた途端、涙がぶわ〜〜〜。あんな底抜けに明るい曲に秘められた彼らの歴史、そして乗り越えてきた哀しみを思うと胸が締め付けられました。

ラストシーンが舞台のアンコールみたいで楽しいです。これは映画館で観たい作品ですねぇ。もう上映も終わりそうなかんじですが・・・。



それにしてもフランキー・ヴァリの声、初めて彼が歌うシーンで「なんなのこの声」と思ってしまったのですが、彼の独特の声こそが魅力だったんですね。
確かに記憶に残る声だ。

イーストウッドや主要キャストがによる作品解説。

フランキー・ヴァリ本人の歌。1975年にテレビ出演した時の映像だけど、衣装がすごいっすね。


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「恋するリベラーチェ」(おうちで) [映画]

去年の秋頃NHKの「あさイチ」で紹介されていて、興味を持っていた作品。

恋するリベラーチェ Blu-ray

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  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
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この2人、誰だかわかります?
マイケル・ダグラスとマット・デイモンですよ。
これ、スティーブン・ソダーバーグが休業前に撮ったテレビドラマだそうです。「セックスアンドザシティ」などを放送しているケーブルテレビ局のHBO製作。


エルヴィス・プレスリーやエルトン・ジョン、マドンナやレディー・ガガの登場よりも前、リベラーチェという男がいた。彼は名ピアニストであり、天賦の才能を持つ斬新奇抜なエンターテイナー、そして舞台やTVでは派手な衣装に身を包むスターだった。1977年夏、そんな彼の元を見知らぬハンサムな青年スコット・ソーソンが訪れる。年齢も住む世界も異なる2人は、たちまちお互いの魅力に取りつかれ、5年間に及ぶ秘められた恋愛関係がスタートする・・・。 主演には、『ウォール街』でアカデミー賞とゴールデングローブ賞を受賞したマイケル・ダグラス、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でアカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞を受賞したマット・デイモンを迎え、その他にアカデミー賞/ゴールデングローブ賞/エミー賞ノミネートのデビー・レイノルズ(『雨に唄えば』『不沈のモリ―・ブラウン』)や全米映画俳優組合賞受賞/ゴールデングローブ賞多数ノミネートのロブ・ロウ(「ザ・ホワイトハウス」)などが脇を固める。 『サイド・エフェクト』を経て、本作を撮り終えた後、長期休暇に入ると宣言したソダーバーグ監督最新作であり、本年5月に開催された「第66 回 カンヌ国際映画祭」では、コンペティション部門でプレミア上映され、スタンディング・オベーションは鳴りやまなかったという本作。エミー賞受賞プロデューサーのジェリー・ワイントローブが製作を務め、アカデミー賞ノミネートのリチャード・ラグラヴェネーズが脚本を手掛けた。製作総指揮はグレゴリー・ジェイコブズ、スーザン・イーキンス、マイケル・ポレール、音楽は故マーヴィン・ハムリッシュが担当。

リベラーチェって、ショーピアニストなのでアメリカ国外ではそれほど知られていませんが、アメリカでは当時相当の人気を誇っていたピアニストだったそうです。超絶テクニックと巧みな話術で

見るからにゲイなわけですが、ひたすらそれを隠している(隠せていると本人は思っている)にもかかわらず、親子というか孫ほどに年の離れた少年のスコットを見初めて付き人みたいにしてしまう。
そんなリベラーチェとスコットの5年間の愛憎劇です。

まぁ、なんというか、なにしろリベラーチェという人が破天荒。天才かつ変人。
自身が美容整形で若返りの手術を受け、今度はスコットにも整形を強要。で、スコットをどんな顔にしたかったかといえば、若い頃の自分と同じ顔。
ナルシストです。結局は自分が好きなのよ。。。

スコットは肉親の愛に恵まれず、施設を転々とし、リベラーチェと出会った17歳の時には里親の元で里親に大事にされている様子。でも、自称バイセクシャルのスコットはリベラーチェに出会い、普通のティーンエイジャーではなくなっていきます。

獣医になるという夢ももっていたのに、リベラーチェに拘束され自由のない生活に次第に鬱屈を抱えて行くスコット。
そこからは転落の一途。

結局、田舎の少年には老獪なスターに太刀打ちできなかったのですね。

でもラストシーンには胸を打たれます。どちらがより愛していたのか。そればかりは誰にもわからないのですけど。

原作はスコットの暴露本らしいので、まぁ、スコットが一方的に被害者っぽく下世話な感じではありますが、マイケル・ダグラスとマット・デイモンのからだを張った演技に拍手。
それにしても、特殊メイクなんだろうけど、ふたりの変身ぶりがすごい。ちょっともっさりしたお顔立ちのマットが整形によってしゅっとした細面になるんですからねぇ。
ちなみにスコット17歳から23歳、という設定だったことを観終わった後にしりびっくり仰天。なにゆえこの役のオファーがマットにきたのかはわかりませんが・・・ちょっとさすがにそりゃ無茶だろう。
映画「ちいさいおうち」で、妻夫木くんが大学生の役を演じていて、「さすがにそろそろ妻夫木くんが大学生っていうのはどうなんですか、山田カントク」、と思ったのですが、それよりもすごかったです。




リベラーチェのミュージックビデオ。
映画のとおりの家に住んで、映画と同じような衣装を着て(ほんとは逆ですね。映画がモデルにしてるんだもの)、スコット運転させたロールスロイスでステージに登場してます。「My frend SCOTT」って紹介してますね。


フォックスファーのガウンをお客さんに触らせるのはお約束のパフォーマンスだったみたいですね。

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「GODZILLA(ゴジラ)」(映画館で) [映画]

平和島の映画館で観てきました。3Dで観てみたかったので、調べてみたらうちから行きやすい場所だと字幕3Dを上映しているのが平和島だけだったんですよ。夏休み中だから、家族連れでごったがえしてました。「ドラえもん」より「るろうに剣心」の方が人気みたい。

さてゴジラです。

正直、これまでゴジラは観たことありません。正確に言うと、小学生の頃、「ドラえもん」の劇場第1作を観に行った時に何故だか同時上映で「モスラ対ゴジラ」をやっていて、それが唯一。正直、なんじゃらほい?と思いました、当時。双子(ザ・ピーナツ)が「モスラーや、モスラー」って歌ってるし。。。

今回、新聞の夕刊文化欄で新作ゴジラが紹介されていて興味を持ったのですが・・・。ゴジラよりもゴジラの敵が怖かった(汗) もうビジュアル的に苦手なタイプ(アワワワワ)

なんにも考えず、手に汗握りながら楽しめる映画ではありますが、ああいう映画は大画面で観てこそ、という面もありますが、迫力ありすぎて疲れた〜〜〜と夫と話しながら映画館を後にしました。

ついでにいうと、あんまり3Dをうまく使えているとは思えず、2Dで十分かなと感じました。森林の上をヘリが飛ぶシーンなんて、なんだか不自然でジオラマっぽかったです。

あ、あとね、ケン・ワタナベはあんまり見せ所がなくって、常に困った顔をしてるだけでした。なんだかもったいなかったなぁ。



最後にゴジラへ一言。

「火を吹けるんなら、もっと早く吹いてよ〜〜〜」



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